明るく,素直な子どもたちばかりの西方小学校。言われたことはどんどん吸収し,日に日に伸びていく姿を見ていると頼もしくなります。しかし,小人数のため,人前で堂々と自分の考えを述べることを苦手とする子どもが多いのも実状です。そんな子どもたちの実態を踏まえつつ,「生きる力」をバランスよく子どもに培うための授業に,日々取り組んでいます。
かしこく,あかるく,なかよく,たくましく。

 平成23年度から完全実施された新学習指導要領。その移行措置はすでに始まっています。新学習指導要領のキーワードとも言うべき「生きる力」の三本柱,「確かな学力(かしこく)」「豊かな心(あかるく,なかよく)」「健やかな体(たくましく)」をバランスよく育成するべく,毎日の授業を行っています。
 また,少人数ならではのきめ細やかな指導ができるもの特徴です。一人一人の子どもがわかる・できるまで,とことん突き進んでいきます。
子どもがうんと考え,
「わかる」「できる」喜びを味わう授業を。

 知識・技能だけを身に付けるためだけの授業では,子どもは学ぶ喜びを味わうことができません。授業の中で新たな知識・技能を獲得するまでの過程で,子どもがうんと考える,どの考えがいいか決める,それを言葉で伝えるといった「思考→判断→表現」という一連の流れを大切にしています。それが授業の中で「わかる」「できる」喜びを味わい,学習に対する意欲を育てることになると考えています。
 「確かな学力」の三要素である「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「学習意欲」がバランスよく培われるような授業を目指しています。
いつの間にか鍛えられている,心と体。

 本校区には西方海岸を有し,海を生かした体験活動が数多くあります。そのような体験活動を通して,生きるために必要な規範意識等の道徳性や,健康で粘り強く取り組むための体力を,自然と培うことができます。
 その他にも,自己の生き方についての考えを深めるための道徳の時間を充実させることで豊かな心をはぐくんだり,体育の授業や全校での仲良し体育を通して,健やかな体づくりに取り組んだりしています。
 本校の複式学級は平成23年度,低・中・高学年の3学級で構成されています。人数は各学級4〜8名。授業では,一人一人が自分の考えを人前で述べる活動を重視しています。

 教科ごとの指導形態は,国語・社会・算数・理科は「学年別指導」になっており,学年ごとに教室の前後に分かれ,別単元の授業を行います。教師は「ずらし」と呼ばれる方法で2学年の学習過程をずらし,「わたり」と呼ばれる方法で交互に直接指導ができるような形態で授業を進めていきます。

 一方,生活・音楽・図画工作・家庭・体育・英語・コミュニケーション科・道徳は「A・B年度方式」と呼ばれ,2学年で同単元の内容を学習します。例えば1・2年生の場合,今年度が2年生内容であれば,来年度は1年生内容になる,といった形式です。しかし,その方式では子どもの発達段階にそぐわない場合もありますので,教科・単元によっては「A・B年度方式」を弾力的に扱う「折衷案方式」をとることもあります。